TRUNKらしさをかたちづくるのは、多彩な個性を持つメンバーの存在。
なぜ彼らはTRUNKで自分らしく働くことができるのか。一人ひとりの今にスポットを当て、掘り下げます。今回は、宴会部イベント課の篠田友太郎を紹介。多種多様な企業を相手にイベントの営業及び企画運営を担当する彼だからこそ気付いた課題と解決に向けた自身のWANTについて語ってもらいました。

新卒で2020年にTRUNKへ入社し、研修ののち宴会部サービス課に本配属されました。

まず結婚式のおもてなしで大事な料理関連の業務を担当し、その後担当披露宴の責任者である先導・バンケットキャプテンを務め、ご新郎さまご新婦さまの一生に一度のイベントをお手伝いしました。

サービス課で経験を積んだのち社内ドラフト制度を利用し、2022年9月より宴会部イベント課に異動し、現在は企業イベントの営業を担当しています。

*:「TRUNKドラフト会議」とは、2020年10月に開始した「社内異動制度」です。メンバーはキャリアビジョンに沿った部門を自己申告後、アプローチ期間に異動申告者と部署長とが意見を交わし、お互いの思いやニーズを確認し合った上で、最終的に全部署長が集まるドラフト会議で異動のジャッジをするという流れで進行します。
※前記事参照:https://www.trunk-base.com/trunkers-talk/column/33/

ホテルというひとつの箱を使いメッセージを発信できる場

TRUNKに入社を決めた理由は、幼少時代の経験と学生時代の学びからきています。

僕は小学校からスポーツに専念する環境にいたため、旅行に行く機会があまりありませんでした。しかし高校の修学旅行で初めて海外に行ったことをきっかけに、海外の面白さや経済に興味を持つようになりました。そこから大学時代は国際環境経済学科という世界の環境について学べる場を選択しました。このような場に身を置き学んでいく中で「街づくり」「場づくり」に興味を持つようになりました。

いざ就職活動という時、自分の経験や学びから、モノを売る仕事ではなくコトを売る仕事が自分には合っているのではと考えサービス業を選びました。

そんな中TRUNK(HOTEL)の存在を知り、調べていくと「ソーシャライジング」というコンセプトが胸に響きました。ここはただのホテルではなく、より街に根付き、さまざまな人を受け入れ、身近に社会貢献を行える場という点に魅力を感じました。

目の前で捨てられてしまう料理を目の当たりにして考えたこと

今年の4月で入社4年目となりますが、この会社はやりたいことができるという環境があるので、すごく働き甲斐があると感じています。

入社当初は仕事を覚えることがたくさんあり目の前のことでいっぱいいっぱいになっていました。しかし今は働いている中で、「もっとこうしたらお客さまが喜ぶな」「もっとこうしたら会社のため、社会のためになるな」そんな気付きの視点が少しずつですが増えてきたと思います。

最初に配属された前部署のサービス課では、結婚式や企業イベントにおける会場準備、当日の進行、サービスを行っていました。主にBtoBでTRUNK(HOTEL)のバンケットのセールス企画を担うイベント課とは仕事の交流が多かったのですが、その頃から毎回気になっていたのがブッフェで残ってしまうお料理でした。

結婚式のフルコースで提供するお料理と違い、何人がどれくらい食べるのかを想定し、足りなくなってしまわないようお料理を用意したり、ある程度お料理がなくなったら差し替えたり、そういったことからお料理が残ってしまい、残ったものは破棄されることがとても多かったです。しかし、残ったものをただ捨てるのではなく、何か別の物に変える仕組みを作ることでごみを減らすことができるのではと考えるようになりました。

WANTから広がる仲間の輪

そのアイディアとして、残ったお料理を別のお料理としてアップサイクルできないかを考えました。

いざWANTを実現させるためのアクションを考えた時に、食品は衛生問題などクリアしないといけないことがたくさんあると気付きました。そこで実際に調理をしている宴会部のシェフに相談することにしました。現場で見てきた実情をご説明し、残ってしまったお料理をどのようなかたちにすれば提供することが可能なのかを一緒に考えていただけることになりました。サービス課のスタッフも賛同してくれ、イベント課・宴会キッチン課・宴会サービス課の3課で「フードロス削減プロジェクト」を始動することになりました。

今回改めて気付いたことは、WANTという自分のやりたいという意思を強く持つことで、周りを巻き込むことができるということ、そして仲間がいるからこそ、さまざまな角度での視点で考えることができ、かたちするところまで辿り着けたのだと思います。 このプロジェクトの第一歩として、衛生問題で残ったものを持ち帰ることはできないため、翌日に提供できるように急速冷凍や熱を加えて二次加工したうえで、お弁当として社員に無償提供するかたちを実現しました。今回のプロジェクトの趣旨、内容を全社員に説明し開催の報告をしたところ、多くのメンバーにこの活動を共感してもらえ、お弁当を手にしてくれました。

持続可能にするためにすべきこと

最初の一歩を踏み出した結果、見えてきた課題がありました。食べられるものを捨てるという行動は減らすことができましたが、二次加工をする、お弁当にするといった作業が調理メンバーの負荷となっていることに気付きました。

そこで、イベントで会場内に出し切らなかったお料理であれば二次加工せずに、当日そのままに社員に提供することを試みました。社員にとってもただ食べるだけではなく、イベントでお客さまに提供しているお料理を試食し味を知る機会にもなると考えました。

このように、今回の活動の本質はフードロスを減らすことでありますが、それによってスタッフに負荷を掛けてしまっては本末転倒になってしまい、この取り組みを持続可能にすることはできないと思います。

そこでここで使用されるお皿やカトラリーは使った本人が片付けをするなど、スタッフ一人ひとりの協力を得ながらプロジェクトをすすめています。

まだまだ改善できることだらけですが、メンバーと協力して試行錯誤を繰り返しながらより良い取り組みになるように活動しています。 また、このプロジェクトはイベントで残った料理を使わせていただくため、クライアントの方々にもご賛同いただきフードロスの輪を広げる活動を目指しています。

フードロスを生まない環境づくりを目指して

この活動を通して、本当にやりたいことを実現できた時の喜びを体験することができました。

それは、そもそもお料理を残さないという一番の理想が実現できたことです。

この活動をはじめたことがきっかけで、サービス課のスタッフがその意識を持ち、積極的かつホスピタリティ溢れる接客で会場のゲストの方々に働きかけたことで、お料理が残ることなくイベントが終了できたのです。

お料理が残らなければ必然的にフードロス削減活動をすることはなくなります。この理想は、イベントに関わる全てのメンバーがそれぞれ意思をもって、描いた理想に向かって熱狂することで実現できることだと感じました。

イベント課はクライアントと必要な分のお料理を打ち合わせすること。キッチン課はロスが出にくいレシピを作り、お客さまが食べやすく美味しいお料理を提供すること。サービス課は積極的にお客さまとコミュニケーションをとること。

残ることを前提としたアップサイクルのプロジェクトではなく、残さないことを一番の目指してフードロス削減プロジェクトを実施していきたいと思います。

今後も、ソーシャライジングのコンセプトに沿って、等身大でできる持続可能な社会貢献のソリューションを考え続けていきたいです。プロジェクトにおいては、肥料やエネルギーとしての活用方法も検討していきたいと考えています。まずは社内で、メンバーを巻き込みながら、誰でも簡単に取り入れられるアイディアを実行していき、その先にお客さまや取引先までを巻き込んだ取り組みに広げていきたいです。

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