TRUNKらしさをかたちづくるのは、多彩な個性を持つメンバーの存在。なぜ彼らはTRUNKで自分らしく働くことができるのか。一人ひとりの今にスポットを当て、掘り下げます。
今回は、TRUNK(HOTEL)開業当初より在籍し、宴会部のサービス課に所属する辰巳裕二を紹介。TRUNKで働く魅力や今後の目標について語ってもらいました。

TRUNK(HOTEL)には2017年の7月にジョインしました。現在は宴会部のサービス課に所属し、サービスメンバーの採用や育成、ウェディングや企業の宴会で扱う飲料などの企画開発を行っています。ソムリエの資格を活かして、取り扱うワインの決定や試飲会の運営、サービスなども担当しています。

TRUNKが掲げるMISSIONに「ホスピタリティ業界にイノベーションを。」とありますが、いつも同じこと、普通のことをしていてもイノベーションは起きないと思っています。やったことのないことにも挑戦し、新しいことを始めたいという好奇心を常に持ち、TRUNKらしい商品やサービスの開発に励んでいます。

ファーストキャリアは俳優。
ひとつとして同じものがない「ものづくり」の世界に共感しホスピタリティ業界へ

10代の終わりから映画やドラマに俳優として出演しており、22、23歳の頃に映画のオーディションに合格したことで東京の事務所に所属し、上京しました。関西出身の私は当時関西弁しか話すことができず、事務所の社長から新宿のホテルでアルバイトをしながら標準語を覚えるように言われました。これが、ホスピタリティ業界に足を踏み入れたきっかけです。

俳優を続けながら、テイクアンドギヴ・ニーズの結婚式場の立ち上げに取引先として参加するようになり、1号店から北は北海道、南は福岡まで40店舗ほどを立ち上げ、そのうちにテイクアンドギヴ・ニーズの社員にならないかと声が掛かりました。

俳優としてのキャリアも考えましたが、結婚式も映画やドラマのように同じものがひとつとしてない、それぞれのストーリーがある「ものづくり」だと気づき、自分のやりたいこととリンクしていることから、俳優ではなくホスピタリティ業界で本格的に頑張っていくことを決めました。結婚式をつくりあげるそれぞれのプロフェッショナルが集まり、会場にいるみんなで毎回異なる感動を味わう日々は、とても充実していました。

それからは年齢と共に経験値もあがり、アウトプットの日々が続きます。しかし、どこか自分では物足りなさを感じるようになり、新しいインプットをする環境に身を置かなければと思うようになりました。そして2017年、TRUNK(HOTEL)へジョインするというチャンスをいただけることに。TRUNKのカルチャーである、挑戦を歓迎する環境であること、様々なジャンルでの経験を持った個性的で魅力的な人が多いことなどに、とても興味を持ったのを覚えています。

TRUNKらしい、「ソーシャライジング」を体現した商品作りに挑戦

商品開発を担当するようになり、ウェディングや宴会で提供する商品にもTRUNK(HOTEL)が掲げる「ソーシャライジング」(等身大の社会貢献)のコンセプトが反映されたものをもっと用意したいと考えました。

そして、新しく何か作りたいと考えている際に、まだ日本でナチュラルワインを飲める結婚式場はそう多くないことに気づき、これだ!と思いました。ナチュラルワインをオリジナルで作り、業界に先駆けていち早くTRUNKで提供しようと考えたのです。

思いついてすぐ、外苑前で自然派ワインを取り扱う、ネオ角打ち酒屋/レストラン「no.501」にリサーチに行きました。試飲や色々なお話を聞いていると、no.501のオーナーの尾藤さんが、どこにも売れずに捨てるしかない広島県の障害者支援施設で栽培している葡萄を買い取り、岡山県の醸造所でワインを作っているということをお伺いしました。

こちらからもTRUNKが掲げる「ソーシャライジング」について説明すると、等身大の社会貢献というコンセプトが尾藤さんの活動と深く共鳴し合っているということで話が盛り上がりました。そこからコラボレーションという形で一緒にナチュラルワインを作ることが決まり、初のTRUNKオリジナルワインができたのです。青い軽トラで葡萄を広島県の葡萄畑から岡山県の醸造所まで運ぶことから、名前は「TINY BLUE TRUCK TRUNK(HOTEL) Limited Edition」です。

2022年4月に販売開始した、シリーズ第2弾のナチュラルオレンジワイン「TINY BLUE TRUCK 2021 TRUNK(HOTEL) Limited Edition」(数量限定、無くなり次第終了)。2021年に発表した初のコラボレーションボトルは、赤の微発泡。(完売により提供終了)

ワインのエチケットには、アート活動を中心とした福祉事業所「やまなみ工房」に所属するアーティストのアウトサイダーアートを採用しています。また、売り上げの一部をno.501を通して障害者支援施設や過疎化する地域の支援金として寄付することも決まり、このような様々な取り組みが重なるナチュラルワインは他になく、まさにソーシャライジングを体現するワインができました。

この取り組みについて、お客さまや様々な方から共感していただくことができ、なにより「美味しい」という反響をいただいた際には、とても嬉しく、やりがいを感じました。これからもTRUNKらしいもので、みんなの「あったらいいな」というものを形にしていきたいと思いました。

現状維持ではなく常に変化、進化していきたい

オリジナルワインを作ってみて思うことは、もっと色んなことを勉強し、挑戦したいということです。例えば、自社のファームやワイナリーを作り、産地からこだわった最初から最後までオリジナルでものづくりをしてみたい。ワイナリーで醸造されたワインを飲んで、そのまま宿泊できるホテルもできたら面白いですね。サービススタッフの研修プログラムも、動画で学べるような仕組みも開発したい。そうであれば動画編集も自分でできるようになりたい、など、色んなことを考えます。

唯一無二のホテルであるためには、自分自身も唯一無二の存在でありたい。だからこそ挑戦を続け、変化、進化していきたい。これからも緊張感を持って仕事に励み、現在の仕事以外の領域も広げて、できることをどんどん増やしていきたいです。

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