マニュアルを持たないTRUNK(HOTEL)では、独創、革新、貢献、誠実の4つのコアバリューを軸に、働き方をメンバー自身の意思で決めています。一人ひとりがオーナーシップを持つ集団だからこそ実現できる、TRUNKの働き方。その取り組みと成果をゼネラルマネージャーの古賀久夫、ウェディング部門マネージャーの早舩幸子、宿泊部門マネージャーの荻原大智が語ります。
古賀:
TRUNK(HOTEL)を開業する前から、メンバー全体に浸透していたのが、会社は自分たちのものという意識です。その中で、自分たちがどんな運営をしていきたいのかを考えた時に出てきた案のひとつが、年末年始の全館休業。とはいえ、従来のホテルの概念で言えば、一度オープンしたら24時間365日営業するのが当たり前。業界としては非常に稀な決断だけに、さすがにすぐには決まらず、さまざまな議論を重ねていきました。
古賀:
ホテルはお客様のためにずっと扉を開いておくべきとか、書き入れ時だから休まないほうがいいんじゃないかなど、当初は反対意見もありました。しかし、みんなで協議を重ねた結果、年末年始に休むホテルがあってもいいと考え、最終的に全館休業にすると決めました。それによって、遠くに住む家族と過ごしたり、海外旅行に出かけたりするなど、普段なかなかできないことをする。休むと決めたからには、しっかりと休む。そして、その分を別のところで取り返す。そのような決意と方向で頑張っていくことになりました。
荻原:
私はいくつかのラグジュアリーホテルで8年ほど働いたのちに、宿泊部門担当としてTRUNKのメンバーに加わりました。それまでの環境では、ホテルが年末年始に休業するなんてありえない話。一番稼働率が高くて宿泊料金も上がる時期なので、個人で休みをとることすら難しいんです。TRUNKに入社する前は、年末年始の休みが一切ありませんでした。ただ、それが当然だと教育されていましたし、その覚悟で就いた仕事ではあるので、TRUNKのメンバーの英断には驚きましたし、正直嬉しかったですね。
早舩:
私は、グループ会社親会社のテイクアンドギヴ・ニーズからの異動で、TRUNK所属になりました。もともと年末年始はお休みだったので、TRUNKでも同じようにお休みできることはすごく良かったですね。
荻原:
私は社会人になって初めて年末年始に長野の実家に帰省することができました。地元では家族はもちろん、親友や幼馴染とも会うことができ、ゆっくりと1年を振り返りながら、翌年の抱負を考える時間も作れました。その結果、心身ともに充実した状態で、新年から仕事を始めることができたと思います。
古賀:
特に宿泊部門では、荻原のようにほかのホテルからの転職組が多く、それまで年末年始に休んだことのないメンバーがほとんど。みんな本当に嬉しそうでしたね。外国人メンバーには、年末年始に母国に帰って家族と過ごしてもらうこともできました。自分たちで決めた休みだからこそ、その時間を大切にしていましたし、休み明けの営業がスタートした時は、これまで以上のモチベーションの高さを感じました。約360日、みんな走り続けている状態なので、年に一回1回全員で休んで士気を上げるのはすごく良いことだと感じました。
早舩:
年末最後の出勤日は1年の頑張りを労って声を掛け合い、みんなが会社から出て行く感じがすごく好きです。年末をひとつ1つの区切りとしてゆっくり休んだ分、年明けはみんな気合が入って業務に臨んでいました。
荻原:
休みを利用して旅行をしたり、年末カウントダウンに参加することで、お客様との会話が普段以上にふえるきっかけにもなりました。前職までのホテルでは挨拶ひとつとってもマニュアルがあって、その通りに行わなければなりませんでした。でもTRUNKは、メンバーそれぞれの個性を活かせる接客スタイル。自分が得た経験を生かすことで、“ホテルマンとお客様”ではなく、“人と人”との会話やサービス、お客様が心を許せるようなコミュニケーションができる。その背景には、年末年始の休みも良い影響を与えていると思います。
早舩:
自分たちの働き方を自分たちで決めるというスタンスのTRUNKでは、他にも、ホスピタリティ業界の慣習を大胆に改善しているんです。私はウェディングプランナーとして、テイクアンドギヴ・ニーズで10年間勤めてきましたが、ウェディング業界では土日は仕事が通常。私も週末に休んだのは冠婚葬祭の時くらいしかなく、土日休みの友人ともあまり会えませんでしたね。でもTRUNKでは自分たちの働き方を自分たちで決められる。そこで新たな取り組みとして、2018年3月からウェディング部門のメンバーは月に一1回、土日のどちらかに休みを取得できる制度を導入しました。基本的に月火が定休日なので、日曜日に休みを取れば3連休になりますし、取ろうと思えば、木金土の3連休にもできます。
早舩:
ウェディング業界は女性が多い職場なので、結婚や出産をしたあともできるだけ長く働いてほしいというのが、この仕組みを取り入れた目的です。旦那さんが土日休みの場合でも、月に一度は一緒に過ごす時間を作ることができますし、子どもがいるメンバーには、運動会など学校のイベントの際は気兼ねなく休んで、家族と楽しんでほしい。あと週末はコンサートやセミナーなども行われることが多いので、積極的に参加して感性を磨き、みんなにも共有してくれたら嬉しいですね。職業的に諦めなければいけなかったことを、諦めることなく働ける環境を作りたかったんです。
早舩:
ウェディング業界では、結婚や出産を経て仕事を続けにくくなるケースも多いので、自由にお休みを取れる制度や環境があることが、優秀なメンバーに長く働いてもらうことに繋がるんですよね。
そしてそれが、お客様へ最高の結婚式を提供するための原動力となってくれたら嬉しいです。
古賀:
業界の常識にとらわれず、自分たちで考えた働き方を実践していくのがTRUNK。私たちのその取り組みが成功事例となれば、ホスピタリティ業界全体にイノベーションが起こり、私たちが目指す「新しい市場づくり」というビジョンに近づけると信じています。
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