TRUNKには2018年に入社し、もうすぐ4年目となります。宿泊部門の一員として、ドアマンからフロント、客室のインスペクションや客室備品の管理に至るまで、TRUNK(HOTEL)の宿泊に関わるすべての業務を担っています。2017年に日本に移住する前は、母国であるルクセンブルクでポルシェの営業担当として働いていました。

「ソーシャライジング」を体現するTRUNK(HOTEL)と自身のライフスタイルとの調和。

TRUNKで働くことを選んだ理由は、大きく2つあります。ひとつは、自身の言語スキルが強みになると思ったからです。私の母国であるルクセンブルクは、歴史的な背景や地理的環境が影響して、幼少期から当たり前に、複数言語を学校教育で学ぶこともあり、母国語であるルクセンブルク語と合わせて、8言語でコミュニケーションをとることができます。日本語は、まだまだ勉強中ではありますが、外国からの宿泊客も多いTRUNK(HOTEL)では、自身の言語スキルが活かせると考えました。

そしてもうひとつの理由は、TRUNK(HOTEL)の掲げる「ソーシャライジング」というコンセプトにとても共感したからです。私は、私生活において「ヴィーガン」¹のライフスタイルを選択しています。昔は、自身も当然のようにお肉を食べていました。しかしある時、私の親友が食生活を原因に、癌の診断を受けました。身近な存在である親友を突然襲った出来事に、私自身も健康について見直す必要があると感じました。

¹ヴィーガン(Vegan)とは、肉や魚、乳製品などの動物性食品を摂らない完全な菜食主義のこと。

親友の病気をきっかけに、初めはトライアル程度の軽い気持ちで始めたヴィーガン生活でしたが、続けていくうちに自分にあったライフスタイルだと考えるようになりました。ヴィーガンは、動物愛護の観点だけではなく、健康面や環境問題など、すべてに繋がっています。自分自身の実感としては、特にヴィーガンの生活スタイルに変えてから、20キロの減量にも成功し、睡眠の質も上がり、健康面での変化が大きいと感じています。まだまだ完璧なヴィーガンとは言えませんが、今後も自分のできる範囲から、無理なく続けていきたいと思っています。

そのような考えの中で、TRUNK(HOTEL)の掲げる等身大の社会貢献「ソーシャライジング」というコンセプトは、自身の考え方と共通する部分が多いと感じました。例えば、TRUNK(HOTEL)内の家具やインテリアは、すべて間伐材や古材を使用しています。ハンガーやトイレのサニタリーボックスには、鉄工場で使われなくなった鉄をリサイクルしていたり、アメニティ等も徹底されていたりと、細かなところまでこだわっています。また、「ENVIRONMENT(環境)」「LOCAL FIRST(ローカル優先主義)」「DIVERSITY(多様性)」「HEALTH(健康)」「CULTURE(文化)」という5つのカテゴリーに注力しながら、様々なイベントやアート展、各コンテンツにおいての商品づくりを行っています。

自身のライフスタイルにも通ずる、TRUNK(HOTEL)の考え方は、私が働く場所としてぴったりだと感じました。

すべてのお客様に平等に、誠実でありたい。

私が仕事をする上で大切にしていることは、すべてのお客様に対し誠実で、平等であることを心掛けています。“VIPの方だから”とか、“スイートルームに宿泊したから”とか、そんなことは関係なく、すべてのお客様に同様に、快適で心地よく過ごしていただきたいと思います。

前職の営業においても、車という高単価の商品を扱っていましたから、経営者の方や著名な方を相手にすることも多々ありました。しかし、お客様は決して特別な対応や過剰なサービスは望んでいませんでした。自分自身がお客様に対しても、仕事に対しても誠実に対応することが、信頼関係を築く重要なポイントでした。ホテルにおいても、同じであると考えています。

また、私は客室のインスペクション担当も担っていますが、ホテルでお客様をお迎えする上で、スタッフの笑顔のサービスより、何よりも大切なことは、清潔で安全なお部屋を提供することだと考えます。

素敵な笑顔やホスピタリティは、もちろんお客様に期待以上の満足をしていただけるかもしれません。しかし、多くの方々がホテルに先ず求めるものは、「プライバシーの保たれた安全性」と「お部屋の清潔さ」の2つだと思います。私はインスペクション担当として、安全で清潔なお部屋を変わらないクオリティでお客様に提供できるよう、細心の注意をするよう心掛けています。

ヴィーガンというライフスタイルをもっと身近に、
そしてより多くの選択肢をTRUNK(HOTEL)を通して提供したい。

ヴィーガンは、決して宗教などではありません。あくまでひとつのライフスタイルであり、他人に考えを押し付けることや、必ずしもヴィーガンになってほしいという訳ではありません。しかし、健康や環境について考えるきっかけとして、TRUNKのメンバーやお客様にも、ヴィーガンについて少しでも関心をもっていただけたらと思います。

また、TRUNK(HOTEL)内のメインダイニングTRUNK(KITCHEN)でも、ヴィーガン用のメニューは提供していますが、より豊富な選択肢があっても良いと思いますし、まだまだホテル内において、環境や健康のために取り組めることがあると感じています。私自身の成長と共に、少しずつでもTRUNK(HOTEL)の「ソーシャライジング」を体現した新しいアイディアを提案し、お客様に提供できる価値を少しずつでも高めていくことで、貢献できたらと思います。

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