【147】Cheval Blanc Paris

Paris, France

EUROPE

ADDRESS
8 Quai du Louvre, 75001 Paris, France
ESTABLISHMENT
2021
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Paris, France

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8 Quai du Louvre, 75001 Paris, France
ESTABLISHMENT
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歴史と芸術が香る華の都・パリ。美しい街並みのなかでもひときわ輝く新しいランドマークが、このシュヴァル・ブラン・パリ(Cheval Blanc Paris)です。意味は仏語で「白馬」。ワインの名産地・ボルドーでも最も複雑なテロワールを持つ葡萄畑として知られるトップシャトーにその名を由来します。The World’s 50 Best Hotelsでも毎年上位を獲得する、いま世界から最も注目されているホテルのひとつです。

ルーヴル美術館の程近く、セーヌ川に浮かぶシテ島を横切るパリに現存する最古の橋 ポン・ヌフ。その右岸に建つヒストリックな建築にこのホテルは入っています。ここは、「プランタン・オスマン(Printemps Haussmann)」「ボン・マルシェ(Le Bon Marché)」「ギャラリー・ラファイエット(Galeries Lafayette)」などと並んでフランスを代表する老舗百貨店に数えられる「ラ・サマリテーヌ(La Samaritaine)」として、長くパリ市民に愛されてきました。

アール・デコ様式の贅を尽くした外観は、永らくフランス政府によって手厚く保護されてきましたが、2005年に安全規格を満たす改修工事のため休館に入りました。そのラ・サマリテーヌが、16年以上の歳月と巨額の投資により、2021年に新生「サマリテーヌ」として営業を再開。その一部をホテルとして蘇らせたのが、このシュヴァル・ブラン・パリです。歴史的建造物再生プロジェクトの成功例としても注目を集めています。

新たな命を吹き込まれたサマリテーヌは3つの館から成り、シュヴァル・ブラン・パリが入るのはアンリ・ソヴァージュ(Henri Sauvage)の設計による、セーヌ川に面したアール・デコ建築です。他には、1910年に完成したフランツ・ジュルダン(Frantz Jourdain)によるアール・ヌーヴォー様式の建築をリノベーションしたポン・ヌフ館と、妹島和世と西沢立衛の建築家ユニット SANAAが担当した波状のガラスのファサードが特徴的なリヴォリ館があります。このシュヴァル・ブラン・パリは、2001年に資本参加したLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が手がける初めての都市型ホテルとあって、今回の訪問を楽しみにしていました。

デザインワークには世界的に著名なクリエイターが参加。全体構造や外観に関するアーキテクトを担当したのはエドゥアール・フランソワ(Édouard François)。アール・デコのファサードを維持しつつ、セーヌ川に面する建物背面にボタニカルな要素を取り入れ、景観と調和する現代的な姿に仕上げられています。内装デザインには米国人建築家 ピーター・マリノ(Peter Marino)を起用。客室はやや少なめの全72室で、スタンダードが26室、スイートが46室。インテリアには洗練された色彩と素材、美術品を思わせる家具が取り入れられ、美的感覚と機能性が高いレベルで共存しています。

美食の街らしく、シュヴァル・ブラン・パリに店を構えるのは、いずれも一流のレストラン。ホテル1階に位置するのは、ミシュラン三つ星を獲得した「プレニチュード(Plénitude)」。シェフを務めるアルノー・ドンケル(Arnaud Donckele)の哲学が息づくガストロノミーレストランです。最上階のモダンブラッスリー&バー「ル・トゥー・パリ(Le Tout-Paris)」もミシュラン1つ星。エッフェル塔やパリの街並みを眺めながら、コンテンポラリーなフレンチとカクテルを楽しめます。他には、渡邉卓也シェフとドンケル氏のコラボレーションが話題の日本料理店「ハクバ(Hakuba:白馬)」も。ここは元々、ラ・サマリテーヌの役員室として使われていた歴史を感じさせる場所で、伝統的な日本の食文化にフレンチの技法を取り入れた革新的な鮨懐石を堪能できます。ルーフトップバー「セレステ(Céleste)」は季節限定(主に夏季)でオープンします。

私が選んだのは、シーフードレストラン「ランゴステリア(Langosteria)」。伊語の「Langosta(アカザエビ)」に「Trattoria(家庭的なレストラン)」や「Osteria(カジュアルな食堂)」など飲食店を示す言葉を掛け合わせた造語で、ミラノ発祥のイタリアンレストランブランドです。新鮮な魚介類を使った地中海風料理が高く評価されています。あまりにも賑わっていたので、こっそりと1日の売上を聞いてみたのですが、とんでもない数字に驚くばかりでした…!

館内のスパはクリスチャン・ディオールが手がける「ディオール・スパ・シュヴァル・ブラン・パリ(Dior Spa Cheval Blanc Paris)」。ディオールのスパは最近、色々なホテルで目にすることが増えましたね。地下のプールエリアも充実。パリ市内では珍しい30mのプールがあり、本格的なスイミングも楽しめます。プールの水位はセーヌ川とほぼ同じ高さで、イスラエルのアーティスト オヨラム(Oyoram)によるパリの風景を再現したビデオインスタレーションが壁面に投影され、まるでセーヌ川を泳いでいるかのような感覚を味わえます。この映像演出は好みが分かれているようですが、ここでしか体験できない時間を過ごすことができます。ドライサウナ、ハマム(トルコ式のハーバルスチームバス)、スノーシャワーなども揃っていて心身共にリラックスするにはぴったりです。

アート、美食、極上のウェルネス体験… パリの中心部にありながら部屋数も少なく、プライベート感に満ちているのもこのホテルの特徴ですね。レストランやスパ、レセプション含めたスタッフの雰囲気に至るまで、ラグジュアリーと現代的な快適さを兼ね備えた体験ができるのが、このシュヴァル・ブラン・パリです。


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