【142】SO/Bangkok

Bagkok, Thailand

SOUTHEAST ASIA

ADDRESS
2 North Sathorn Road, Bangrak, Bangkok 10500, Thailand
ESTABLISHMENT
2011
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【142】SO/Bangkok

Bagkok, Thailand

SOUTHEAST ASIA

ADDRESS
2 North Sathorn Road, Bangrak, Bangkok 10500, Thailand
ESTABLISHMENT
2011
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SO/Bangkokは2011年に誕生したホテル。開業時にはバンコクでもかなり話題となりました。SO/はフランスの大手ホテルグループであるAccorが展開するライフスタイルブランドで、伝統的な美意識と現代的なデザインを融合させることを目指して生まれました。SNSで情報に触れていたので私の期待値も高く、バンコクに到着したその日に訪問しました。

サトーン通りとラマ4世通りが交差する場所に位置し、市民の憩いの場であるルンピニー公園を正面に望む絶好のロケーション。バンコクメトロのルンピニー駅までは徒歩圏内で、近くには在タイ日本国大使館もある便利なエリアです。

30階建てのこのホテルのデザインには「五行思想」が取り入れられています。五行思想とは、古代中国に端を発する自然科学思想で、万物は木・火・土・金・水の5種類の元素(エレメント)から成るというもの。仏教への信仰が篤いタイにも根付く世界観であり、ゲストが滞在するなかで自然との調和や精神的な安らぎを感じられるように設計されています。デザインワークには、建築家 スミス・オバヤワットをはじめとしたタイの著名デザイナーだけでなく、世界に知られるファッションデザイナー クリスチャン・ラクロワが参加したこともこのホテルが注目される要因となりました。

ホテル外観はガラスが多用されたモダンなビルですが、一歩中に踏み入れるとその世界観に驚かされます。238室あるゲストルームは「Earth(土)」「Wood(木)」「Metal(金)」「Water(水)」の4つのテーマで構成されています。「Earth(土)」は大地を想起させる温かみあるブラウン系の柔らかなトーン、「Wood(木)」は木目や自然素材を活かした穏やかなイメージ、「Metal(金)」は近未来を思わせるスペーシーな色調、「Water(水)」は透明感のあるブルー系のリラックスした空間と、テーマごとに色彩や素材、アートワークが異なります。ラクロワが監修した共用スペースのデザインは、タイの伝統衣装や神話のモチーフを現代的に再解釈したもので、壁画、ファブリック、スタッフユニフォームに至るまで彼の美意識が反映されています。アートとファッションが融合したホテル体験は、他では得られないSO/Bangkokだけの醍醐味と言えるでしょう。

ルーフトップは2層に分かれていて、「Park Society」と「HI-SO Rooftop Bar」という2つのバーがあります。私が訪れた際は下層のバーは満席でしたが、もう一方は空席が目立ちました。到着してすぐにプールでのパーティイベントに参加したのですが…  ゲストもイベントオーガナイズの在り方も、正直なところ、やや物足りない印象を受けました。

近年は競合も増えてきたこともあり、方向性に悩んでいるような印象を受けます。ラグジュアリーホテルとしてライバルたちと伍していくにも、リノベーションも含めたリブランディングによって新たな魅力を引き出してほしいところですね。


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