
世界金融の中心地 ロウワー・マンハッタンの中心に位置するThe Wall Street Hotel。ウォールストリートとパールストリートの角に位置し、ニューヨーク証券取引所、バッテリーパーク、ブルックリン橋といったビジネスや観光の要所まで徒歩圏内です。ここは、19世紀に建てられ、かつてはノルウェーの海運会社が所有していた歴史的建造物 トンティーン・ビルディングを改装したブティックホテル。2015年に改装が始まり、2022年6月、長い工事を経て待望の開業を迎えました。

設計を手掛けたのはニューヨークを拠点とする建築設計事務所 Stonehill Taylor。インテリアデザインはRose Ink Workshopによるものです。彼らの手によって、クラシックなアールデコ様式の建物から、現代的で洗練された空間へと昇華されています。クラシックとコンテンポラリーが融合し、外観は歴史的建造物の面影を色濃く残しつつも、内装は落ち着いたカラースキームのなかにゴールドやマーブルが効果的にあしらわれ、洗練と温かみのバランスが保たれています。ゲストルームには最新のアメニティとともに、上質なファブリックやアート作品が配され、ホテルステイを特別な体験にしてくれます。

このホテルのオーナーは、オーストラリアを拠点とする世界最大級の南洋真珠会社 Paspaley groupのニック・パスパレイ。ギリシャにルーツを持つパスパレイ家は、世界的に評価の高い南洋真珠の養殖によって巨万の富を築き、三世代にわたって不動産業などにも事業を拡大してきたファミリー企業として知られています。近年はホスピタリティ業界にも進出し、The Wall Street Hotelはその象徴的プロジェクトのひとつです。ロビーやゲストルームには、真珠にインスパイアされたアートやディテールが至るところに散りばめられており、オーナー一族の出自と伝統を伝えています。

ダイニングやバーも充実しています。ミシュラン星付きシェフ ジョン・フレイザーが手掛けるシグニチャーレストラン「La Marchande」は、フレンチ・ブラッスリーの伝統を現代的に再解釈したモダンなステーキハウス。ロビーの一角に位置する「Lounge on Pearl」と、ルーフトップの「Bar Tontine」という2つのバーを備えており、幅広いゲストの要望に応えています。

歴史と革新が融合したこのホテルは、ニューヨークの喧騒の中にありながら静謐で上質な時間を提供してくれる都会のオアシスのような場所です。

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