【136】Fouquet’s New York

New York, US

NORTH AMERICA

ADDRESS
28 Desbrosses Street, New York, US
ESTABLISHMENT
2022
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【136】Fouquet’s New York

New York, US

NORTH AMERICA

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28 Desbrosses Street, New York, US
ESTABLISHMENT
2022
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Fouquet’s New Yorkを手掛けるのは1912年創業の老舗ホスピタリティグループ Barrière Group。フランスを拠点に世界でホテルを展開しており、現在は4代目の兄・アレクサンドルと妹・ジョイのバリエール兄妹の下、事業を拡大しています。グループとして北米初進出となるこのホテルは2022年に開業しました。パリのFouquet’sの伝統を受け継ぎつつ、2023年にはドバイにもBrasserie Fouquet’sをオープンしています。

ホテルが建つのはトライベッカ。このエリアの特徴は、歴史的な赤レンガの建物や石造りのファサード。かつての工業地帯の面影を残しつつ、現在では高級住宅地やアートギャラリーが立ち並ぶ洗練されたエリアとして知られています。大きな格子窓が目を引くFouquet’s New Yorkの外観も、周囲の建築様式と調和するようにデザインされています。

8階建ての建物は全97室のゲストルームを備えています。キングルーム、テラス付きスイート、2階建てのペントハウススイートまで多彩な客室タイプが用意され、大きな窓から自然光が差し込み、パリのアパルトマンを思わせる居心地の良い空間が広がっています。

インテリアを担当したのはMartin Brudnizki Design Studio(MBDS)。パリのベル・エポック期の華やかさと、トライベッカのインダストリアルな雰囲気を融合したデザイン。ゲストルームはラベンダー、クリーム、グリーンといったパステルカラーを基調とし、キルティングや大理石といったパリを感じさせるディテールがアクセントになっています。

レストランとバーが充実しているのもこのホテルの特徴。「Brasserie Fouquet’s」はパリ・シャンゼリゼ通りにあるブラッスリーのニューヨーク版。ミシュラン星付きシェフ ピエール・ガニェールがメニューを監修しており、伝統的なフランス料理が楽しめます。「Élysée’s」は地中海料理にインスパイアされたビストロ。オリーブの樹に囲まれた中庭で、季節の食材を活かした料理を提供してくれます。「Titsou Bar」は、パリのスピークイージー(禁酒法時代のアメリカで流行した密造酒を提供する隠れ家的な酒場のこと)である「Le Marta Paris」に着想を得た、1920年代から30年代頃をイメージさせるバーです。そしてホテル最上階にはハドソン川の景色が望めるルーフトップバー「Le Vaux Rooftop」があります。私が宿泊したのは冬だったので、残念ながらクローズされていました(涙)。

ここはブティックホテルでありながらコンテンツが豊富。地下のスパ「Spa Diane Barrière」には、5つのトリートメントルーム、屋内プール、サウナ、ハマム(トルコ式蒸し風呂)などの設備が整っており、ニューヨーク発の高級パーソナルトレーニングジム「DOGPOUND」が運営するフィットネスセンターもあります。さらには会議室だけでなく、66席を備えた地下のシネマ「Cannes Cinema」まで完備されている充実ぶりで、プライベートだけでなくビジネスでの利用にも柔軟に対応しています。

Fouquet’s New Yorkは、パリの洗練とニューヨークの現代的感性が融合したラグジュアリーホテル。いま、トライベッカで特に話題を集めているホテルと言えるでしょう。


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