The Standard, Bangkok Mahanakhonは、ライフスタイルホテルブランドであるThe Standardのアジアにおけるフラッグシップに位置付けられるホテル。バンコクの中心部であるシーロム/バンラック地区にあり、近隣にはビジネス街や飲食店が集積しています。都市滞在を楽しむツーリストにとっては非常に利便性が高いホテルです。
The Standardブランドは1999年に米・ハリウッドで誕生。米国内での複数展開を経て、現在では国際的なポートフォリオを保有するホテルブランドに成長しています。2024年10月にはHyatt HotelsによるStandard International(The Standardの運営会社)の買収が完了しており、今後もブランドの哲学やデザイン性を維持しつつ、Hyatt傘下のライフスタイルホテルとして位置付けられていくことでしょう。
The Standard, Bangkok Mahanakhonの正式開業日は2022年7月29日と定められています。このホテルはバンコクのランドマークである「King Power Mahanakhon(キングパワー・マハナコーン)」の18階部分に入居しています。このビルはタイ語で「大都市」や「首都」を意味する「Mahanakhon(マハナコーン)」という名称で2016年に完成し、2018年にICON SIAM(アイコン・サイアム)に塗り替えられるまでは、タイ国内で最も高い建物として世界でも知られる存在でした。後にタイ国内で免税店などを展開するKing Power International Groupが買収し、現在の名称に変更。このビルは外観に施されたピクセル状の切り込みが特徴的で、発展著しいバンコクの都市景観でも異彩を放つデザインで訪れる人々を驚かせています。The Standard, Bangkok Mahanakhonは2022年、Andaz Singaporeで開催されたAHEAD Awards Asia 2022においてHotel Newbuild部門で最優秀賞を受賞しています。
40m²のスタンダードルームから144m²のペントハウスまで様々なスタイルの155のゲストルームを用意するThe Standard, Bangkok Mahanakhonの内装はエレガントポップなデザインで統一されています。スペイン出身のアーティスト ハイメ・アジョンによる空間は、曲線的なフォルム、色彩豊かな配色、オブジェ的な家具や照明、ポップアート的要素などが特徴でゲストルームに遊び心を添えます。ロビーに設置されたマルコ・ブランビラ(イタリア出身でパリを拠点に活動する映像アーティスト)によるビデオモニュメント「Heaven’s Gate」も、「Anything but Standard」というThe Standardのブランドアイデンティティを象徴するアートピースとなっています。
ホテルは複数のレストランやバーを備えています。ビル最上階にはガラスフロアから階下を見渡せる展望台「SKY WALK」があり、そのすぐ下の階にはホテルが運営するモダンメキシカンが楽しめる「Ojo」が入っています。そこからルーフトップバー「Sky Beach」にもアクセスできます。他にも香港発祥の広東料理レストラン「Mott 32」、The Standardのグリルレストランとして知られる「The Standard Grill」なども揃っていますが、ディナータイムはやや賑わいに欠ける印象を受けたので、これからの巻き返しに期待したいところですね。
このホテルのデザインにはThe Standardのインハウスデザイナーも関わっているため、細部に至るまでブランド哲学が反映されており、私の好みの空間に仕上がっていました。ちなみに最も印象的だったのはクローゼットのデザインでしたね。バンコクを訪れた際はぜひ訪れてほしいホテルのひとつです。
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