このホテルの誕生によって、ブルックリン・ウィリアムズバーグエリアの不動産価値が高まったことは間違いなく、大手デベロッパーがブティックホテルの出店情報を気にしはじめるようになったのは有名な話です。

100年以上前の木樽の製造工場をリノベートした外観が有名で、メディアなどでよく紹介されていますが、このホテルが人気となったのには他にもいろいろな理由があるのです。

まずはオーナーの一人でもあるアンドリュー・ターロウの存在。
スローフードとサスティナリビリティ文化の走りでもあったレストラン「マーロウ&サンズ」を経営している彼がこのホテルの経営に参画していて、一階のレストラン「レイナード」を運営しています。

朝食が有名ですが私はディナーも好きで、アメリカンキュイジーヌの代表的なメニューが揃っています。アメリカの食事は美味しくないと評されていましたが、この数年でアメリカの食文化を大きく変化させた影響力のある一人とも言えます。

平日の夜は、エントランスの外に列ができるくらい混み合うラウンジがルーフトップにあり、寒いシーズン以外はクリエイティブ系の雰囲気をまとったゲスト達で溢れています。

あまり知られていないのですが、敷地内にシネマとバンケットルームがあります。そのバンケットではシークレットイベントを開催していたりするので、訪問する際は是非チェックしてください。

部屋の特徴は窓の大きさです。壁一面をガラス窓にしたデザインが独創的で、ゲスト達がこのホテルを好んで訪れる理由のひとつ。

モルタルの床や家具を含めたデザインはハイクオリティカジュアルですが、とても落ち着きのある空間となっています。特に私の好みは、部屋に置いてあるグラフィックなどのプロダクトです。ノートやカードキー入れなど、あらゆる2Dのグラフィックに個性があります。

ホテルでアパレルのポップアップをシャレオツに表現し始めたのもこちらのホテルからです。

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