
ニューヨークのアッパー・イースト・サイド、セントラルパークの緑を眼前に望む一角に建つのがこのThe Surrey, A Corinthia Hotel。1926年にレジデンスホテルとして誕生。長らくニューヨークの上流階級や著名人に愛され続けてきた歴史あるホテルで、重厚なクラシック様式の外観は長年にわたって、この街のランドマークのひとつであり続けてきました。

2020年、マルタを拠点とし、歴史的建造物を生かした格式ある高級ホテルづくりに定評があるブランド Corinthia Hotel Groupが買収。大規模なリノベーションを経て、2024年にThe Surrey, A Corinthia Hotelとして再始動しました。Corinthia Hotelsとしてはアメリカ初出店となります。

ホテルデザインを手がけたのは世界的に著名なデザインスタジオ Martin Brudnizki Design Studio(MBDS)。ロンドンやニューヨークを拠点に話題の店舗を数多く手がけてきた手腕により、館内は「ニューヨークの上品なタウンハウス」を思わせる温かみと気品を湛えた空間に生まれ変わりました。ムラーノガラスのシャンデリアや作り付けの家具、天然素材を惜しみなく用いた内装は洗練されており、「ニューヨーカーの憧れの邸宅」を思わせます。ゲストルームは全部で97室で、12室のレジデンスも備えています。内装は落ち着いた中間色を基調に、アールデコ調の装飾が散りばめられています。

ホテルの魅力をさらに高めているのが、館内にある「Casa Tua」の存在。イタリア語で「あなたの家」を意味するこのレストランを手がけたのは、ミッキー氏とレティシア・エレーラ氏のグレンデーネ夫妻。二人は2001年にマイアミで創業。以来、アスペン、パリでも多くの美食家たちを魅了し、ニューヨーク初進出となる店をこのホテルに出しました。イタリア・ロンバルディア地方の家庭料理をベースにしたメニューが人気で、私が訪れた際も多くのゲストで賑わっていました。

ロビーフロアには軽食やカクテルが楽しめる「The Lounge by Casa Tua」があり、ホテル内にはスチームルームやスパ、フィットネスルームも完備されています。伝統と革新、プライベート感とラグジュアリーが共存するのがこのホテルの魅力です。

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